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肌がピリピリするのはなぜ?考えられる原因と対処法・受診すべきサインを解説

肌がピリピリするのはなぜ?考えられる原因と対処法・受診すべきサインを解説

肌がピリピリすると、「化粧品が合わないのか」「病気ではないか」と不安になる方もいるでしょう。特に顔は、紫外線や化粧品、洗顔などの刺激を受けやすく、違和感に気づきやすい部位です。

肌のピリピリ感には、乾燥や摩擦などの身近な要因だけでなく、病気が隠れている場合もあります。本記事では、考えられる原因と対処法、医療機関を受診すべきサインを解説します。

01皮膚の表面がピリピリする原因とは?

皮膚のピリピリ感は、乾燥や摩擦などによって肌のバリア機能が低下し、刺激に敏感になることで生じる場合があります。紫外線やストレス、アレルギー、年齢に伴う変化なども要因となり得ます。まずは、皮膚の表面がピリピリする原因について詳しくみていきましょう。

乾燥

肌の表面にある角層には、水分の蒸発を防ぎ、外部刺激から肌をまもるバリア機能があります。肌が乾燥してバリア機能が低下すると、化粧品や洗顔料、衣類などの刺激を受けやすくなり、ピリピリ感やかゆみが生じることがあります。

特に秋冬は湿度が低く、暖房によって室内も乾燥するため、肌の水分が失われやすい季節です。

対処方法:保湿ケアを見直す

洗顔料はよく泡立て、泡で肌を包み込むように洗いましょう。指でこすらず、熱すぎないぬるま湯ですすぎます。洗顔や入浴後は水分が失われやすいため、できるだけ早く保湿剤を塗ることも大切です。

保湿剤には、セラミドやワセリンなどを配合した化粧品のほか、保水作用や抗炎症作用などを持つヘパリン類似物質配合製剤があります。ヘパリン類似物質について詳しく知りたい方は、「ヘパリン類似物質とは?効果や使い方を解説」もご覧ください。

なお、ヘパリン類似物質を含む医薬品は製品の用法・用量、使用上の注意をよくまもって使用してください。

紫外線・日やけ

紫外線を浴びる肌のイメージ

紫外線は肌に炎症を起こしたり、バリア機能を低下させたりすることで乾燥を招く原因となります。日やけした肌は赤みや熱感を伴うことがあり、普段使用している化粧水や洗顔料でもピリピリと刺激を感じる場合があります。

強い日差しを浴びた後に症状が出たときは、紫外線の影響が考えられます。

対処方法:紫外線対策と冷やす

熱感がある場合は、冷たいタオルや、タオルで包んだ保冷剤を肌にやさしく当てて冷やします。保冷剤を直接当てたり、長時間冷やし続けたりすると肌を傷めるおそれがあるため注意しましょう。

日頃から日やけ止めに加え、日傘や帽子、UVカット機能のある衣類を活用することも大切です。紫外線は夏以外にも降り注ぐため、一年を通して紫外線対策を心がけましょう。

ストレス

強いストレスや睡眠不足が続くと、自律神経やホルモンのバランスに影響し、肌の調子が乱れることがあります。バリア機能が低下して乾燥しやすくなるほか、刺激に対する感覚が敏感になり、ピリピリ感を覚える場合もあります。

忙しい時期に症状が現れやすい場合は、肌に触れるものだけでなく、心身の状態にも目を向けてみましょう。

対処方法:生活を整えしっかり休む

十分な睡眠と休息を確保し、起床・就寝や食事の時間をできるだけ一定に保ちましょう。深呼吸や無理のない運動、ぬるめのお湯での入浴など、自分がリラックスできる時間を設けることも大切です。

すべてのストレスをなくそうとせず、疲れを感じたら早めに休み、心身にかかる負担を少しずつ減らしましょう。

摩擦による刺激

マスクを外す女性の手元

衣類や下着、マスク、剃毛、コットンなどによる摩擦が繰り返されると、角層が傷つき、肌のバリア機能が低下する場合があります。

マスクが触れる頬や、下着で締め付けられる部分、カミソリを当てる部分などは、赤みやかゆみ、ピリピリ・ヒリヒリとした症状が出やすいため注意が必要です。

対処方法:摩擦を減らす工夫とやさしいケア

衣類や下着は、肌当たりのよい素材で、締め付けの少ないものを選びましょう。縫い目やタグが当たる場合は、着用方法や製品を見直すとよいでしょう。マスクもやわらかく、サイズの合ったものを選ぶことがポイントです。

剃毛時はシェービング剤を使い、カミソリを肌に強く押し付けないようにします。化粧水をつけるときも、こすらずにコットンや手でやさしくなじませましょう。

接触皮膚炎

化粧品に含まれる防腐剤やアルコール、香料などの成分、アクセサリーの金属、植物などによって、刺激性またはアレルギー性の接触皮膚炎を起こす場合があります。原因物質に接触した部分を中心に、ピリピリ感やかゆみ、赤み、腫れなどが現れるのが特徴です。

ただし、何が原因となるかは人によって異なり、成分表示だけで判断できないこともあります。

対処方法:原因物質を見極めて避ける

新しい化粧品を使ってから症状が出た場合は、いったん使用を中止しましょう。低刺激性・敏感肌用の製品へ切り替える方法もありますが、「低刺激性」であれば必ずしも症状が出ないとは限りません。

金属や植物など思い当たる接触源も避け、使用した製品や症状が出た日時を記録しておくと受診時に役立ちます。症状を繰り返す場合は皮膚科へ相談してください。

更年期障害

更年期には女性ホルモンの一つであるエストロゲンが減少し、皮脂量や水分保持力、コラーゲンの産生などに影響を及ぼします。そのため、以前より肌が乾燥しやすくなり、わずかな刺激にもピリピリ感を覚える場合があります。

ほてりや発汗、気分の変化など、肌以外の不調を伴うこともあります。

対処方法:保湿を基本に生活習慣の見直しも

低刺激性の洗浄料を使い、洗顔や入浴後は速やかに保湿しましょう。衣類も肌当たりがよく、汗を吸いやすい素材を選ぶと刺激を減らせます。

バランスのよい食事や十分な睡眠、規則正しい生活を心がけることも大切です。肌症状だけでなく、更年期に伴う不調が日常生活に影響している場合は、婦人科へ相談しましょう。

02肌がピリピリ・ヒリヒリするのは病気?

肌のピリピリ感に強い痛みや発疹、水ぶくれなどを伴う場合は、乾燥や刺激だけでなく、帯状疱疹や口唇ヘルペスなどの病気が隠れている可能性があります。帯状疱疹では、体の片側にピリピリ・ヒリヒリとした痛みが現れ、その後に発疹や水ぶくれが生じることがあります。口唇ヘルペスでも、唇やその周辺に水ぶくれができる前に、ピリピリ・ムズムズとした違和感が現れることがあります。

症状が続く場合や痛みが強い場合は、自己判断で様子を見続けず、早めに医療機関を受診しましょう。

帯状疱疹

帯状疱疹は、過去に感染した水痘・帯状疱疹ウイルスが、疲労や加齢、免疫機能の低下などをきっかけに再活性化して起こる病気です。発疹が現れる数日前から、皮膚にピリピリ・チクチクした痛みを感じる場合があります。その後、典型的には体の左右どちらか一方に、神経に沿って帯状の発疹や水ぶくれが現れます。

帯状疱疹の発症率は50歳代から高くなり、70歳代で最も多くみられます。抗ウイルス薬はできるだけ早く、一般に皮疹が現れてから72時間以内に開始することが望ましいとされています。そのため、帯状疱疹が疑われる場合は早めに皮膚科を受診してください。帯状疱疹や合併症を予防するワクチンもあり、2025年度からは65歳の方などが定期接種の対象となっています。対象者や費用は自治体へ確認しましょう。

参考:日本皮膚科学会「帯状疱疹診療ガイドライン2025」
参考:厚生労働省「帯状疱疹ワクチン」

神経障害性疼痛

神経障害性疼痛は、感覚を伝える神経の病変や疾患によって生じる痛みです。帯状疱疹後神経痛、糖尿病に伴う神経障害、けがや手術による神経損傷など、さまざまな原因があります。

ピリピリ感やしびれに加え、焼けるような灼熱感、電気が走るような痛みが現れることがあります。本来は痛みを生じない衣類の接触などで痛みを感じる「アロディニア」も特徴の一つです。皮膚に目立つ異常がなくても痛みが続く場合は、脳神経内科やペインクリニックなどへ相談しましょう。

湿疹・じんましん

腕をかく女性

湿疹は、化粧品や洗剤、摩擦などの外部刺激や、アトピー性皮膚炎などによって皮膚に炎症が生じた状態です。赤みやブツブツ、かゆみのほか、ピリピリ・ヒリヒリした感覚を伴うことがあります。

じんましんでは、皮膚の一部が突然赤く盛り上がり、強いかゆみを伴うのが一般的です。食べ物や薬、感染症、圧迫などがきっかけになることもありますが、原因を特定できないケースも少なくありません。唇やまぶたの腫れ、息苦しさ、喉の違和感などがある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

03肌のピリピリが気になる時は何科を受診すべき?受診の目安

肌のピリピリ感が一時的で軽い場合は、原因と思われる刺激を避けて経過を見てもよいでしょう。一方で、以下の症状がある場合は受診することをおすすめします。

  • 体の左右どちらか一方だけに痛みがある
  • 赤み、発疹、水ぶくれなどを伴う
  • 衣類が触れるだけでも強く痛む
  • 数日たっても改善しない、または悪化している

赤みや発疹など皮膚症状が中心の場合は、まず皮膚科を受診します。ほてりや発汗など更年期に伴う不調もある場合は婦人科、しびれや神経痛が疑われる場合は脳神経内科やペインクリニックが選択肢です。受診先に迷う場合は、皮膚科やかかりつけ医へ相談しましょう。

04肌のピリピリを再発させないための生活習慣

肌の状態が落ち着いても、乾燥や摩擦、紫外線などの刺激が重なれば、ピリピリ感を繰り返すことがあります。再発を防ぐには、一時的な対処で終わらせず、スキンケアや水分補給、食事、休息などを日々の習慣として続けることが大切です。

正しいスキンケアを習慣化する

洗顔料を十分に泡立ててこすらずに洗い、洗顔後は速やかに保湿しましょう。外出時の紫外線対策も、症状があるときだけでなく毎日続けることが重要です。

使用するアイテムの順番や役割を確認したい方は、「スキンケアの順番」の記事も参考にしてください。肌の調子を見ながら、無理なく続けられる方法を習慣化しましょう。

水分補給を心掛ける

体内の水分が不足すると、口や喉だけでなく、肌の乾燥にも影響することがあります。喉が渇いてから一度に大量に飲むのではなく、常温の水や白湯などをこまめに摂りましょう。

ただし、必要な水分量は気温や運動量、体調によって異なります。水分補給だけで肌を保湿できるわけではないため、外側からの保湿ケアも併せて続けることが大切です。

食生活を見直す

バランスのよい食事のイメージ

すこやかな肌を保つには、特定の栄養素だけでなく、バランスのよい食事が基本です。肉や魚、卵、大豆製品などから肌の材料となるたんぱく質を摂り、緑黄色野菜や果物、ナッツ類などからビタミンA・C・Eを補いましょう。

魚や植物油などに含まれる必須脂肪酸も、肌の健康を支える栄養素です。主食・主菜・副菜をそろえ、幅広い食品を取り入れましょう。

ストレスを溜め込まない

ストレスや睡眠不足が続くと、肌の状態が不安定になる場合があります。睡眠時間を確保し、軽い運動や深呼吸、音楽、ぬるめのお湯での入浴など、自分に合った方法で心身を休めましょう。

ストレスを完全になくそうとすると、かえって負担になることもあります。疲れを感じたときは早めに休み、無理なく生活リズムを整えることが大切です。

肌のピリピリ・ヒリヒリは原因に合ったケアを

肌がピリピリする原因には、乾燥や紫外線、ストレス、摩擦、アレルギー、更年期に伴う変化などがあります。まずは思い当たる刺激を避け、やさしい洗顔と保湿、紫外線対策を続けましょう。

片側だけの痛みや発疹、水ぶくれ、触れただけで感じる痛みがある場合や、数日たっても改善しない場合は、病気の可能性もあります。自己判断で我慢せず、症状に応じて皮膚科などの医療機関へ相談してください。

この記事の監修者

みずき皮膚科クリニック 院長 
原みずき先生

東京女子医大卒業後、都立駒込病院に勤務し皮膚悪性腫瘍を学ぶ。東京逓信病院にてアトピーや乾癬など一般的な皮膚疾患を勉強。その後クリニック勤務をへて現在に至る。